
羽釜にこめた想い
天保2年(1831年)広島可部のまちで創業以来、
鍋釜ではじまり、鍋釜を紡いできた。
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“復興の地”広島で、大和重工はひたむきに鉄に向き合い、鋳物製品をつくり続けてきました。 -
羽釜なら羽があるため、吹きこぼれて火が消えてしまうのを防げます。 -
蓋を開けたときにふんわりと香り立つ木の匂いは、土釜では味わえない羽釜ならではの楽しみです。
1995年 阪神淡路大震災 。私たちは思いつく限りの支援物資をまとめて神戸に向かった。
被災地では、鍋や燃料など満足なものが何もない状況。特に火を焚くかまどとして使えるものがなく、使いにくいのは承知の上で、ドラム缶やヒューム管が代用されていた。
それでも温かい食事をとれるひと時が大きな喜びになっていることを実感した私たちは、防災用品の開発に取り組んだのです。
火の扱い方を知ることは、生きる力に直結する―
かまどんの魅力は、なんといっても自然相手に料理ができることです。少しづつ様子をみながら薪をくべ、釜から出る湯気や音、蓋の動きを伺いながら出来上がりを待ちます。蓋をあけると顔いっぱいに湯気が広がって、思わず笑顔になってしまいます。
そんな、現代社会では明らかになくなりつつある「火とつきあう技」すなわち、人間が自然と付き合っていくための技の原点を見直してもらいたい、そう想いを込めた商品でもあります。
手に取ってくださった方の、生きる濃度がぐんっと濃くなる。
そんなものづくりに、これからも励んで参ります。